ハレルヤで起立

本日は演奏会へ行ってきた。かの有名なヘンデルメサイア*1。いかにも12月だなぁという感じだ。演奏は、通っている大学の管弦楽団聖歌隊などの合同。とはいえ、歌のソリストも呼ぶし、ちゃんとぴあでチケットも売っているというもの。管弦楽団の友人Cちゃんの最後の舞台を聞きたかったので、彼女にチケットを取ってもらい、友人Yちゃんとそのお姉サマを巻き込んで行ってきた。実は昨年も行ったのだが、連れが早々に飽きてしまったこともあり、確かⅠ部だけ聞いて帰ってしまった。メサイアは演奏時間が長いのだ*2。しかも大学の講堂は椅子がイマイチ。今日も「足元が狭い。エコノミー症候群になりそう」と後ろの席の男のコが言っていた。正にそんな座席。私だってそんな席に長々座っているのはイヤだ。別に足が長いわけでもないのだが(笑)そんなこんなで、去年はハレルヤは聞けず、今年が初聞きだった。
実は私は高校時代聖歌隊に入っていたことがある。入学式で、隣の席のTちゃん(後から聞けば、付属の中学からの内部進学生だった)があまりに美しく賛美歌を歌うのに驚き、彼女に連れられ訪れたのがきっかけで、ブラスバンド部の部長になって忙しくなるまで、1年少し在籍していた。
そんなわけで、メサイアは多少知っている。幾曲かは歌えるし、高校のクリスマスコンサート*3に、楽器で参加させてもらったこともある(音楽の先生が人事を任されていたので、ブラスバンド部員やそのOBなどにたまにお声がかかる)。更に、大学でたまたま空いていた時間にキリスト教音楽という授業を取ったこともある。もちろんここでもメサイアの話が出てきた。
ということで、一応「ハレルヤで観客が立つ」という慣習*4は知識として知っていた。が、「今時、しかも日本ではそんなのやりませんよ。俺は知ってるんだぜ といやみな感じですしね(笑)」と音楽の先生が言っていたのでそうなのだと思っていた。
が、なんと本日講堂に集まった観客のかなりの部分(というかほとんど??)が立っていた。えぇ?!そうなの?? 一応私も立ち上がったが、「本当にやるんだぁ」とちょっと吃驚。あれだけの人数が自然に立っていたあたりからすると、おそらく毎年そうなんだろうと思われる。先生が言っていたのがウソだったのか、ウチの学校が特殊なのか。そんなわけで、帰ってからネットで調べてみた。
結果、少なくとも現代日本では、やはりそんなに立たないようだ。故事や習慣自体は有名なものの、「立っていた人はごく一部」とか、「誰も立たなかった」とか「現代人でも立つ人『も』いる」「立つという習慣を聞いたのですがどれぐらい立つ人を見ましたか?(回答に「見たことがない」等立たない派の体験談が寄せられていた)」などと色々なサイト等に書かれていた。が、一方で「本演奏会ではお立ち下さい」(←あるキリスト教系の学校の演奏会)、「立ち上がり、一緒に歌う人・場合もあり」、「今日は会場一体で歌った」などの体験談もあった。*5
ということはウチの学校は少数派のようだ。しかしながら、すたっとみなで立ち上がるというのはなかなか圧巻。面白かった。でも、ワケが分からない人にはやっぱりイヤミな感じなのかなぁ。。

*1:一応解説すると、超有名な宗教モノ。預言と降誕、受難と贖罪、永遠の命 の三部構成で、各部は細かく何曲にも分かれている。聖書の言葉を歌詞にしており、英語。歌のない曲(オケだけ)もあり

*2:本日の演奏会のプログラムによると、7曲カットしても145分。

*3:これはオケもソリストも外部から呼ぶ。プロだったり音大生だったりするが、おそらく薄謝に過ぎない割りによく来てくれるものだ

*4:初演の際、感動のあまり英国国王が立ち上がり、周囲もそれに倣ったという故事より、演奏会でハレルヤが流れると観客は立ち上がるという慣習がある

*5:今日も歌っている人が私の前にいて、ちょっとつられて見た