ネズミの国の肉体労働

千葉にある、おそらく世界で一番お金持ちのネズミさんの国、別名夢の国(笑)でバイトをしている友人Rの体験談は非常に面白い。夢の国を支える裏方の、「肉体労働(本人談)」っぷりがすごい。しかもその割りに給料は…あわわ。そんな彼女が本日披露してくれたのは、「コミュニケーションツール」と呼んでいる、夢の国のキャラクターシールの話。夢の国には子どもが沢山(子どものようにはしゃぐやたらとテンションの高い大人もいるが)いる。そして子供は往々にして迷子になったり、泣き出したりする。それは広大な園内に限らず、おみやげ物屋の店内でも同じ。そしてそんなお子様を発見した場合、商品部門のバイトであろうとも、夢の国の一員である以上きちんと応対、保護などしなければならないらしい。そこで登場するのが先述のシールである。
「どうしたの〜疲れちゃったかなぁ?ほら、○ッキーさんは好きかな?」などと言いつつ、シールをえさ(といったらいけないんだろうなぁ。「コミュニケーションツール」だそうなので)にご機嫌をとったりなんなりとがんばるらしい。ほかに、お誕生日シールというものもあって、日付やメッセージを入れるお土産物を買う際など、お客様がお誕生日とわかるとお子様、カップルなどにさしあげるものだそうな。後者はよそでも似たようなサービスを聞いたことがあるが、前者のコミュニケーションツールとして支給というのは初めて聞いた。すごい。さすが夢の国。
夢の国の基礎は、楽しい場所ということだそうな。そこで働く者には日常でも、やってくるお客様にはめったにない(かどうかは人にもよるだろうが)楽しむべき、また最高であるべきひと時である。ので、お客様は「夢の国である以上、従業員は明るく楽しげであって当たり前」と思っていらっしゃるそうな。言われてみれば確かにそうだ。しかし、これはなんとも大変な職場である。コンビニの店員に笑顔がなくても、本屋の店員がぼそぼそ喋っても、よほどひどい態度でない限り客はそこまで不満を感じない。仕方ないなぁ という程度である。しかし、それが許されず、人々がはしゃぐための場所でその時間に水を差さないよう、その時間をより楽しんでもらえるようサービスを提供し続けていくということは非常に難しいと思う。
夢のない私など、ついつい「ねーあの○ッキーとかの中に入ってる人ってどの位の身長なんだろうね?○人の小人とかさー」などと現実度満点の疑問を口にしてしまう。が、彼女は「…中に人なんて入ってないから(にっこり)」と答えてくれる。多分にわざとやっているにしろ、きっと私ならぽろっと「あーあれは身長○センチ以下で募集してー」などと言ってしまいそうだ。
というわけで、やっぱりRはすごい。がんばれ、R。時給が上がる、その日まで★